
2025.01.18
投稿日:2025.02.25
工場のエアコン、きちんと点検していますか。
老朽化や不適切な使用による故障は、生産ラインの停止や製品不良といった深刻な事態を招く可能性があります。
さらに、近年では環境規制の強化も進み、法令違反による罰則リスクも無視できません。
今回は、工場における業務用エアコンの点検の重要性と、法令に則った具体的な点検方法、注意点などを解説します。
目次
フロン排出抑制法は、地球温暖化に大きな影響を与えるフロンガスを適切に管理することを目的とした法律です。
工場では、業務用エアコンなどフロン類を使用する機器を多く導入しているため、この法律の対象となります。
管理者には、機器の点検、記録の保管、漏洩時の対応など、複数の義務が課せられています。
対象となる機器は、室外機の銘板やシール、もしくはメーカーへの問い合わせで確認できます。
義務を怠ると、罰則が科せられる可能性があるため、法令を遵守した点検体制の構築が不可欠です。
フロン排出抑制法の違反には、高額な罰金や懲役刑が科される可能性があります。
具体的には、フロンガスの無断排出、点検義務の怠慢、記録の不備、漏洩時の報告遅延など、様々な行為が罰則対象となります。
罰則の重さは違反内容によって異なりますが、企業イメージの悪化や信用失墜といった、金銭以外の損失も考慮する必要があります。
工場では、生産ラインの稼働状況や休止期間などを考慮し、点検計画を立てなければなりません。
点検は、簡易点検と定期点検の2種類があり、それぞれ点検頻度や実施内容が異なります。
簡易点検は、管理者自身で実施できる比較的簡単な点検ですが、定期点検は、資格を有する専門業者への委託が求められます。
点検体制の構築にあたっては、自社で実施可能な範囲と専門業者への委託を明確に区別し、効率的な作業フローを確立することが重要です。
簡易点検は、3ヶ月に1回以上の頻度で実施する必要があります。
点検項目は、室外機の外観(損傷、摩耗、腐食など)、油漏れ、異音、異常振動などです。
点検にあたっては、安全に作業できる環境を確保し、点検結果を記録簿にきちんと記録することが重要です。
記録は、法令で定められた期間、保管する必要があります。
点検記録は、法令で定められた期間、正確に保管する必要があります。
記録内容には、点検日時、点検項目、点検結果、担当者名などを含めることが求められます。
また、漏洩が発生した場合には、速やかに関係各所に報告する必要があります。
フロンガス漏洩を発見した場合、速やかに漏洩箇所を特定し、修理を行う必要があります。
漏洩量の把握と、関係機関への報告も重要な手順です。
漏洩量は、地球温暖化係数(GWP)を用いて換算し、一定量を超える場合には、所轄官庁への報告が義務付けられています。
工場特有の環境(粉塵、振動、高温など)は、エアコンの故障リスクを高める可能性があります。
そのため、定期的な点検に加え、工場の環境に合わせた適切な対策を講じる必要があります。
例えば、粉塵対策としてフィルターの清掃頻度を高める、振動対策として機器の設置方法を見直すなどです。
工場における業務用エアコンの点検は、生産性維持、法令遵守、環境保全の観点から極めて重要です。
フロン排出抑制法を遵守し、適切な点検計画、業者選定、記録管理を行うことで、罰則リスクを回避し、工場の安定稼働に貢献できます。
簡易点検と定期点検を適切に実施し、漏洩時の対応手順を事前に確認しておくことは、万が一の事態への備えとして不可欠です。
工場の状況に合わせた対策を講じることで、より安全で効率的な点検体制を構築できます。
点検は、単なる義務だけでなく、工場の生産性向上と環境保全に繋がる重要な活動であることを認識しましょう。
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