2024.09.26
投稿日:2024.09.12
モーターの焼き付きの原因とは?故障を防ぐ環境的対策
モーターの焼き付きは、さまざまな電気機器にとって深刻な故障です。
モーターの焼き付きは、機器の動作不良や突然の停止を引き起こし、修理や交換に多大な時間と費用を要する可能性があります。
この記事では、モーターの焼き付きの原因と故障を防ぐための対策を解説します。
目次
□モーターの焼き付きの原因とは?
モーターが焼き付く原因は、大きく分けて以下の3つに分類されます。
1: オーバーロード
モーターに過剰な負荷がかかると、コイルに流れる電流が上昇し、発熱量が増加します。
この発熱が制御不能になると、コイルの絶縁が破壊され、焼き付きが発生します。
オーバーロードの原因としては、定格出力以上の負荷をかけること、負荷のかかり方が不均一であること、潤滑油不足による摩擦増加などが挙げられます。
2: ローター抵抗の増加
ローターはモーターの回転部分ですが、このローターの抵抗が増加すると、モーターはより多くの電力を消費し、発熱量が増加します。
ローター抵抗の増加は、ベアリングの摩耗や損傷、ローターの変形、異物混入などによって発生します。
3: 電圧異常
モーターに供給される電圧が、定格電圧から大きく外れると、コイルへの負荷が変化し、焼き付きが発生する可能性があります。
電圧異常は、電圧の変動、瞬停、電圧降下などによって発生します。
□モーターの焼き付きを防ぐ環境対策
モーターの焼き付きを防ぐためには、適切な環境対策が重要です。
モーターの寿命は、使用環境によって大きく変化します。
以下に、モーターの焼損につながる可能性のある環境要因と対策を紹介します。
1: 油汚れ
モーターは油汚れに弱く、絶縁不良を引き起こす原因となります。
油汚れは、絶縁抵抗を低下させ、発熱量を増大させます。
そのため、モーターの周囲に油が飛び散らないように注意し、定期的に清掃を行う必要があります。
2: 長時間の使用
モーターは長時間連続運転すると、発熱量が増加し、焼き付きのリスクが高まります。
そのため、適切な冷却対策を講じたり、定期的に運転を停止して冷却時間を確保したりする必要があります。
特に、高温環境での運転は、モーターの寿命を短縮させるため、注意が必要です。
3: 異臭がした場合はすぐに停止
モーターから異臭がする場合、焼損の兆候である可能性があります。
異臭は、コイルの絶縁破壊やベアリングの摩耗によって発生します。
異臭がした場合は、モーターを停止し、原因を調査する必要があります。
□まとめ
この記事では、モーターが焼き付く原因と、その対策について解説しました。
モーターの焼き付きは、オーバーロード、ローター抵抗の増加、電圧異常など、さまざまな要因によって発生します。
また、油汚れ、長時間の使用なども使用環境もモーターの寿命に影響を与える重要な要素です。
これらの原因と対策を理解し、適切なメンテナンスを行うことで、モーターの寿命を延ばし、機器の安定稼働を維持しましょう。