エアー配管とは？エアー配管の重要性と工事内容

工場の設計や管理に携わる方にとって、エアー配管の知識を深めることは重要です。
エアー配管は、工場におけるエア供給システムの中心であり、その設計や施工、メンテナンスの知識は、安全で効率的な生産活動に不可欠です。
そこで、今回はエアー配管の概要とエアー配管の工事について解説します。

□エアー配管とは？

エアー配管とは、圧縮空気を工場内のさまざまな機械や設備に供給するためのパイプラインのことです。
工場では、空気圧を利用した様々な機械や装置が使用されており、これらの機械に安定した圧縮空気を供給するために、エアー配管は重要な役割を担っています。

＊エアー配管の目的

エアー配管の目的は、工場内において、機械や設備に安定した圧縮空気を供給することです。
圧縮空気は、さまざまな用途に使用されており、その代表的な例として、以下のものがあげられます。

・空気圧工具の駆動
・空気圧シリンダーの作動
・エアブローによる洗浄
・エアフィルターによる空気清浄

＊エアー配管の構成要素

エアー配管は、様々な部品によって構成されており、それぞれの部品が重要な役割を果たしています。

・パイプ：圧縮空気を輸送する管
・継手：パイプを接続するための部品
・バルブ：圧縮空気の流量を調節するための部品
・フィルター：圧縮空気中のゴミや水分を除去するための部品
・レギュレーター：圧縮空気の圧力を調整するための部品

＊エアー配管の重要性

エアー配管は、工場におけるエア供給システムの心臓部であり、その設計や施工、メンテナンスの知識は、安全で効率的な生産活動に不可欠です。
エアー配管が適切に設計・施工されていない場合、以下の様な問題が発生する可能性があります。

・圧縮空気の供給不足による機械の停止
・配管の破損によるエア漏れ
・配管内の汚れや水分による機械の故障
・配管内の圧力変動による機械の誤動作

□エアー配管の工事のポイント

1: 乳濁液の排出

エアー配管内には、水分や油分が混入することがあります。
これらの物質は、配管内に溜まり、腐食や機械の故障の原因となるため、適切に排出する必要があります。

・配送主管に空気の流れ方向に傾斜を持たせる（1mにつき1cm程度の傾斜）
・配送枝管は配送主管の上部に設ける
・低い箇所や配管末端部には排水用ユニットを取り付ける

2: 配送枝管と空気圧機器の接続

配送枝管と空気圧機器の接続には、以下の点に注意が必要です。

・振動を生じる配管状態の場合は、鋼管や銅管は避け、ゴムホースやナイロンチューブなどの弾性チューブを使用し、空気圧機器へのダメージを回避する
・継ぎ目の数を出来るだけ少なくし、配送枝管全体の信頼性を高める
・空気圧機器とフィルター、ルブリケーターの設置距離は5m以内にする
・空気圧による配管からの予期せぬ力が空気圧機器に作用しないように、配送枝管は独立して固定させる

□まとめ

この記事では、エアー配管の定義、目的、構成要素、そして工事のポイントについて解説しました。
エアー配管は、工場におけるエア供給システムの重要な要素であり、適切な設計・施工、そして定期的なメンテナンスを行うことで、安全で効率的な生産活動に貢献します。
この記事を参考に、快適で安全な工場環境を実現・維持しましょう。